#17 ダイヤモンド・ダストの空に輝く一粒のきらめき “心に残る一曲特集①~メジャー編”
音楽業界で一発屋という言葉があります。デヴューしてヒット曲を放つも、ほどなく消え去っていったバンドや歌手たちのことです。短命に終わりながらも、確かに残したたった一粒の宝石のような輝き。そんな名曲の数々を特集しようと思います。人を小馬鹿にしたような一発屋という言葉を、私は好きではありません。熱い思いが詰まった入魂のすばらしい曲に対して、そして曲を生み出した彼らに対してもはなはだ失礼というものです。
これからお届けするバンドや歌手には、地道に活動を続けている人たちもいます。ヒット曲も一曲ではなく、何曲もだしているバンドや歌手もふくまれています。つまり、一曲だけが突出して優れているとか、一曲しか一般に知られていないとか、単に私が好きでよく聴いていたとか、そんな心に残る名曲を集めてみました。“メジャー編”、“ニュー・ウェーヴ編”、“青春編”の3回シリーズでお送りします。
それでは、“心に残る一曲特集①~メジャー編”をお届けします。
★ “Talk to me(トーク・トゥ・ミー)” Stevie Nicks(スティーヴィー・ニックス)
Fleetwood Mac(フリートウッド・マック)のスティーヴィー・ニックスが1985年に発表したソロ・アルバム『Rock A Little』に収録された曲です。フリートウッド・マックは流行に左右されることなく、独自の道を歩んだバンドですね。代表アルバムに『Rumours(噂)』、『Tusk(牙/タスク)』などがあります。スティーヴィー・ニックスは、ソロでのびのび歌っている感じがします。久しぶりにヴィデオ・クリップを見ましたが、迫力ありますね。さすが。
★ “Smooth Operator(スムース・オペレーター)” Sade(シャーデー)
1984年にデヴューしたイギリスの音楽ユニット。ヴォーカルのSade Adu(シャーデー・アデュ)はナイジェリア生まれ。ナイジェリア人の父親とイギリス人の母親をもつ彼女は、父親の影響でジャズやR&Bを聴いて育つ。10代後半からロンドンでファッション・デザインを学ぶが、やがて大好きな音楽の道へ。メロウで官能的な大人の音楽を表現する。1985年のグラミー賞の最優秀新人賞を受賞。一時的な活動休止が何度かあったが、2000年にはアルバム『Lovers Rock』を発表し、グラミー賞の最優秀ポップ・ヴォーカル・アルバム賞を受賞。その美貌と魅惑的なヴォーカルが健在であることを示した。シャーデー、やっぱりいいね。
★ “I Don't Like Mondays(哀愁のマンディ)” The Boomtown Rats(ブームタウン・ラッツ)
Bob Geldof(ボブ・ゲルドフ)率いるアイルランド出身のブームタウン・ラッツ。取り上げる題材ゆえ社会派ロック・バンドと呼ばれたりもした。この曲も現実に米国で起きた16歳の少女による無差別銃撃事件を題材にしている。その後も着実に活動を続けたが、やはりこの曲が際立っている。ボブ・ゲルドフは元ジャーナリストで、BAND AID(エチオピア難民救済活動)の発起人でもある。最近はあまりいい評判をきかないが、この曲はまさに入魂の一曲といえる力作です。
→I Don't Like Mondays(The Boomtown Rats)の動画
→I Don't Like Mondays(Bob Geldof with Bon Jovi)の動画
★ “Since Yesterday(ふたりのイエスタディ)” Strawberry Switchblade(ストロベリー・スイッチブレイド)
スコットランドの女性デュオ、ストロベリー・スイッチブレイドが残したポップな名曲。1983年にデヴューしたが、わずか一年ほどで解散した。アイドル路線で売り出されたふたりだったが、曲名が“Since Yesterday(ふたりのイエスタディ)”とは・・・。ふたりはいま、イエスタディをどう振り返っているのか。
→Since Yesterday(Strawberry Switchblade)の動画
★ “Bette Davis Eyes(ベティ・デイヴィスの瞳)” Kim Carnes(キム・カーンズ)
キム・カーンズは長い下積みのキャリアを経て、1981年にこの“ベティ・デイヴィスの瞳”を大ヒットさせ、グラミー賞のソング・オブ・ジ・イヤーを獲得する。ハスキー・ヴォイスが特徴の実力派シンガーである。1985年にはUSA for Africaの“We Are The World”にも参加していました。
→Bette Davis Eyes(Kim Carnes)の動画
★ “Born To Be Wild(ワイルドで行こう)” Steppenwolf(ステッペン・ウルフ)
これぞロックっといった曲名どおりのワイルドな曲。1969年公開の米映画『Easy Rider(イージー・ライダー)』のテーマ曲でもある。ステッペン・ウルフ、ワルぶっててなかなかカッコええぞ。“ワイルドで行こう”という邦題は、誰がつけたか知らないが傑作だ。アグレッシヴで前向きなニュアンスをもつこの響きが曲にもあっている。“ワイルドに生まれて”じゃ、さまにならんもんな。まったくうまくいったもんだ。
→Born To Be Wild(Steppenwolf)の動画
★ “True(トゥルー)” Spandau Ballet(スパンダー・バレエ)
1979年に結成されたイギリスのバンドだが、商業的には1983年にこのヒットを飛ばすにとどまった。1990年に解散。
★ “My Sharona(マイ・シャローナ)” The Knack(ナック)
これほど見事にぱっと咲いてぱっと散った印象のバンドもめずらしい。曲調が派手なだけに余計にそう思うのかもしれない。1979年にアルバム『Get The Knack』でデヴューし、ビートルズの再来といわれたりもしたが、その後わずか二年ほどで解散。しかし、1991年に再結成しバンド活動を再開してるという。この前、高校生の息子が18曲入りのいわゆるマイ・フェイヴァリトCDをくれたのだが、最近のJ-POPや洋楽にまじり“マイ・シャローナ”が入っていたのには感動。日本の10代も聴いているぞ。がんばれナック。近頃、息子は70年代・80年代あたりの洋楽にはまっているようだ。むふ。
★ “West End Girls(ウェスト・エンド・ガールズ)” Pet Shop Boys(ペット・ショップ・ボーイズ)
1985年のヒット。その後もいくつかヒット曲をだしているが、やはりこの曲の印象が強い。それにしても、このバンド名はなんとかならなかったのだろうか。直訳すれば「ペット・ショップの少年たち」だが、俗語でほかの意味があるのだろうか。由来も知らないのでなんともいえんが・・・。
→West End Girls(Pet Shop Boys)の動画
★ “99 Luftballons(ロックバルーンは99)” Nena(ネーナ)
ドイツの女性ヴォーカル・ロックバンド。もの悲しくもポップなメロディをもつこの曲は、じつはシニカルな反戦歌である。ドイツといえばテクノ・ポップの先駆Kraftwerk(クラフトワーク)がいるが、代表曲に反核をテーマにした“Radioactivity”がある。日本で反戦・反核といえば、RCサクセション後期の問題作『Covers(カバーズ)』以降の忌野清志郎ということになるのかな・・・。ヴォーカルのNena Kerner(ネーナ・ケルナー)は、バンド解散後もソロで音楽活動を続けている。
★ “Come On Eileen(カモン・アイリーン)” Dexys Midnight Runners(ディキシーズ・ミッドナイト・ランナーズ)
このヒットのあと、キーボード奏者のMick Talbot(ミック・タルボット)は、1983年にPaul Weller(ポール・ウェラー)とThe Style Council(スタイル・カウンシル)を結成し、1984年には名盤『Cafe Bleu(カフェ・ブリュ)』を発表している。『カフェ・ブリュ』はいいですよ。
→Come On Eileen(Dexys Midnight Runners)の動画
→Come On Eileen(Save Ferris)の動画
★ “A whiter shade of pale(青い影)” Procol Harum(プロコル・ハルム)
プロコル・ハルムは偉大なブリティッシュ・ロックバンドのひとつといっていいでしょう。ただ1967年発表のこのデヴュー曲が鮮烈すぎたのでしょうか。プロコル・ハルムといえば“青い影”という印象がずっとぬぐいきれなかった感があります。もっと評価されてもいい、ある意味不運なバンドといえるかもしれません。ただこの曲は間違いなく残るでしょうね。
→A whiter shade of pale(Procol Harum)の動画
次回は、“心に残る一曲特集②~ニュー・ウェーヴ編”です。
★ 本日の L-O-V-E ★
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Rock a Little アーティスト:Stevie Nicks |
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Diamond Life アーティスト:Sade |
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